慰謝料の書き方について解決

浮気の慰謝料の文例と書き方

慰謝料の書き方

【目次】

1.浮気の慰謝料の文例と書き方
2.慰謝料を請求する条件と相場
3.浮気をした旦那に慰謝料を請求する
4.浮気相手だけに慰謝料を請求する

先ず『慰謝料請求の条件や相場』に関する詳細をお伝えする前に、
離婚協議書や離婚公正証書を作る時に役立つ文例や書き方を解説します。

離婚協議書と離婚公正証書全体の文例もあります。詳しくはこちらです。
(※ 実務で使っている15個の文例と書き方なので是非ご覧下さい。)

離婚協議書や離婚公正証書を作る予定がない方は、
この項目を飛ばして、次の『2.慰謝料を請求する条件と相場』をご覧下さい。

1号 慰謝料の合意
甲は乙に慰謝料として金120万円を支払う義務があることを認め、
金120万円の内80万円は、西暦2017年9月1日に乙に交付した。

残り金40万円は、西暦2018年1月から同年8月まで、
毎月5万円を毎月15日までに、8回に分割して乙の口座に振込み支払う。

2号 期限の利益の喪失事項
慰謝料の分割金の支払を怠れば、期限の利益を失い、
慰謝料全額(既払分があれば控除する)を直ちに支払う。

①慰謝料の原因について

慰謝料支払の合意が出来て、離婚協議書や公正証書を作る場合、
『なぜ払うことになったのか』という原因を書くことが望ましいです。
(注 文例1号には文字数の関係上、原因の記載を省略しています。)

主な原因として配偶者の浮気(不倫、不貞行為)が考えられます。
性格の不一致については、慰謝料支払の原因にはならないのでご注意下さい。

②慰謝料の金額について

協議離婚では慰謝料の金額を話し合いで決めれますが、
配偶者の支払能力を計算した上で、結論を出すことをお勧めします。

慰謝料の原因が浮気だと感情的になり、高額請求をしがちですが、
配偶者の支払能力に合った金額でないと、不払いのリスクが高まります。

つまり慰謝料を請求する場合『支払能力の計算』は重要な作業となります。

このような事情があるため、慰謝料の相場(平均)をお伝えするのが難しく、
ご依頼者様の中でも、浮気の慰謝料は50万~300万円と幅広く分かれています。

③慰謝料の前払いについて

文例1号の前払い金(80万円)は離婚前にもらうことが出来るので、
『書く必要がない』と考える方が多いですが、証拠として記載することが大切です。
(注 離婚前に一括でもらった場合でも、証拠として記載して下さい。)

『浮気の慰謝料もらってないから、80万円払って下さい。』
乙に悪意があれば、このようなウソをつけるので書く意義は十分あります。

④慰謝料の分割払いについて

慰謝料の分割払いでは、強制執行(差押え)に備えて、
支払期間、分割回数、金額、支払日、以上4点を必ず記載して下さい。

仮に強制執行が出来ない離婚協議書を作った場合でも、
この4点を記載することで、離婚後のトラブル防止(証拠)へと繋がります。
(※ 離婚公正証書を作った場合は強制執行という効力を得られます。)

⑤慰謝料の支払時期について

慰謝料支払のベストな時期は、離婚前に一括でもらうことです。

なぜなら一括払いになれば、不払いのリスクが0となり、
特に専業主婦の場合、慰謝料を離婚後の生活費に充当出来るからです。

ただ一括で慰謝料をもらえるケースは稀なので、
現実的には分割払い(支払回数は話し合い)で合意する夫婦が多いです。

⑥浮気相手に対する請求について

浮気の慰謝料は配偶者ではなく、浮気相手に請求することも可能です。

ただ浮気相手に請求する場合は精神的な負担が大きいので、
自分で解決するのではなく、代理交渉をしてくれる弁護士へ依頼する方が多いです。

⑦離婚後に請求するリスク

離婚時の状況によっては、離婚後に慰謝料を請求することもあります。
(例 子供の保育園の関係で、離婚届の提出を優先する。)

但し、離婚後に請求すると話し合いに応じてくれない、
話し合いをしても平行線で妥協せざるを得ない状況になりやすいです。

こういう訳で慰謝料の請求は離婚前に行い、合意することが望ましいです。

⑧期限の利益の喪失事項について

期限の利益の喪失事項を端的にお伝えすると、
『慰謝料支払を怠れば、残額を一括請求されても良い』というものです。

期限の利益とは、本来一括で支払うべき慰謝料について、
分割払い(分割という猶予期間を得たという利益)に出来たとことを言います。

喪失事項については複数ありますが、文字数の関係上、
文例2号では1つだけ(分割金の支払を怠る)記載しております。

この文例がなければ、強制執行をする時に大きな不利益が生じるので、
慰謝料支払の合意と期限の利益の喪失事項はセットで考えるようにして下さい。
(※ 離婚公正証書を作った場合は強制執行という効力を得られます。)

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2.慰謝料を請求する条件と相場

慰謝料請求の条件と相場

離婚協議書や離婚公正証書作成のご依頼を頂いた場合、
どのような状況でも慰謝料の請求を出来ると考えている方が多いです。

離婚原因によって慰謝料請求の可否が決まるので、↓で詳しく解説します。

【離婚原因とは】

① 配偶者の浮気(不倫、不貞行為)が原因
② 配偶者の暴力(DV)が原因

先ず離婚時の慰謝料請求とは、婚姻期間中に、
配偶者から受けた肉体的、精神的苦痛をお金で解決することを言います。

上述の通り、全ての夫婦が慰謝料請求を出来る訳ではなく、
離婚に至った原因が配偶者の①浮気、②暴力の時などに出来るものです。

つまり離婚原因の中で1番多いと言われている、
性格の不一致については、慰謝料請求を出来ないのでご注意下さい。

尚、配偶者の暴力(DV)が原因で慰謝料請求をする場合、
自分で行動するのは危険なので、弁護士への相談や依頼をお勧めします。

ちなみに離婚原因が浮気や暴力だったとしても、
配偶者が認めない場合、証拠がないと慰謝料請求をすることが難しいです。
(例 旦那が浮気を認めない上、証拠の写真を出せと言ってくる。)

最後に慰謝料の請求期限は、原則離婚後3年以内という時効があるので、
慰謝料の金額などの合意をしてから、離婚届を提出することをお勧めします。

次に浮気をされた時の慰謝料の相場(平均)について、↓で詳しく解説します。

【相場の計算方法】

◇ 自由に金額を決めれる
◇ 現実的な金額での合意を目指す

協議離婚は第3者の関与を受けず、夫婦間の話し合いで進めるので、
浮気(不倫、不貞行為)をされた時の慰謝料の金額は、話し合いで自由に決めれます。

Q「浮気をされた時の慰謝料の相場(平均)ってありますか?」

ただ自由に決めれると言っても、相場を知りたい方が多く、
このようなご質問をよく頂きますが、具体的な金額を計算することが難しいです。

なぜなら浮気の慰謝料の支払は分割払いになるケースが多く、
浮気をした『配偶者の支払能力』という問題が大きく影響するからです。
(例 配偶者の年収が1000万円と300万円では、払える金額に差が出る。)

もちろん配偶者の支払能力を無視して合意しても構わないですが、
結局は不払いになる可能性が高いので、お勧めすることは出来ません。

こういう訳で離婚協議書や離婚公正証書を作るご依頼者様の中でも、
浮気の慰謝料については、50万円~300万円の間で合意という幅があります。

この幅が大きいので、相場をお伝えすることが難しいという結論になります。

ちなみに子供の養育費の相場では算定表を利用出来ますが、
浮気の慰謝料の相場を考える場合、このような算定表はありません。

最後に慰謝料支払の原因が浮気だと裏切られたという気持ちが強くなり、
高額請求を考えがちですが、現実的な金額での合意を目指すことが望ましいです。

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3.浮気をした旦那に慰謝料を請求する

浮気をした旦那に慰謝料請求

旦那の浮気(不倫、不貞行為)が原因で離婚する場合、
精神的苦痛の対価として、旦那に慰謝料請求をすることが出来ます。

今回は旦那の浮気を解説していますが、妻が浮気をしても同じ扱いになります。

【旦那への請求の流れ】

① 旦那が浮気を認める
② 慰謝料の金額の話し合い
③ 慰謝料の支払方法の話し合い
④ 話し合いで合意した条件を整理する

先ず旦那に対して慰謝料請求をするための条件として、
旦那が浮気をしたという事実を認めている必要があるので、
仮に認めない場合は、客観的に証明出来る証拠を用意しないといけません。

証拠とは旦那が浮気相手とホテルに入る写真などです。

次に旦那が浮気を認めたら、慰謝料の金額の話し合いを始め、
旦那の支払能力(給料)をもとに計算し、現実的な金額を算出します。

協議離婚では慰謝料の金額について話し合いで決定するので、
この『支払能力をもとに計算』という方法は、複数ある方法の内の1つです。

先述の通り、支払能力をもとに計算しないという選択肢もあります。

ちなみに浮気の慰謝料請求では、旦那が非を認めていることから、
非現実的な金額を求めても、旦那は支払能力を無視して受入れることがあります。
(注 非現実的な金額で合意しても、約束通り払ってくれるとは限りません。)

次に慰謝料の支払方法については、一括払いでは離婚前に受取るようにして、
分割払いの場合は支払期間、分割回数、金額、支払日を決めるようにして下さい。
(注 離婚後に一括で受取る場合、不払いのリスクを抱えます。)

尚、文例1号のように一括払いと分割払いの併用支払という方法もあります。

最後に合意した条件については口約束で終えても良いですが、
離婚後のトラブルを防ぐためにも、証拠として書面化することをお勧めします。

書面とは離婚協議書、又は離婚公正証書を指します。
(※ 詳細は離婚協議書と離婚公正証書とはをご覧下さい。)

ちなみに離婚公正証書には証拠としての効力だけではなく、
慰謝料の不払いが起きた時、強制執行(財産の差押え)をすることが出来ます。

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4.浮気相手だけに慰謝料を請求する

浮気相手への慰謝料請求は辛い

浮気の慰謝料請求は配偶者ではなく、浮気相手だけにすることも可能です。

【請求するための条件】

① 浮気(不倫、不貞行為)は性行為を指す
② 浮気相手が配偶者は既婚者だと知っていた
③ 浮気をしていたという証拠

浮気相手に慰謝料の請求をすると決めた場合、
①~③の条件を満たしていないと、請求することが難しいです。

先ず①浮気とは性行為を指しているので、
食事や映画に行っただけでは、慰謝料の請求は出来ません。

次に②配偶者が浮気相手に未婚(独身)だと伝えていた場合、
浮気相手に慰謝料の請求が出来ない可能性があるのでご注意下さい。
(※ このケースでは配偶者へ請求することになります。)

最後に浮気相手が浮気をしたと認めない可能性もあるので、
先述の通り、証拠(ホテルへ出入りする写真など)を準備する必要があります。

【浮気相手への請求の流れ】

① 浮気が発覚
② 浮気相手と話す環境を作る
③ 慰謝料の金額の話し合い
④ 慰謝料の金額の決定と支払い

先ず慰謝料の支払を受けるためには、浮気相手との交渉が必要なので、
自分で連絡をして会うという、②話し合いが出来る環境を作ることになります。

そして慰謝料の金額について合意することが出来れば、
あとは浮気相手からの支払を待ちます。支払を確認したら終了となります。

尚、将来のトラブル防止のために支払を確認したら、
支払確認、第3者への口外禁止などを記載した示談書の作成をお勧めします。

【浮気相手に請求する負担】

◇ 浮気相手に会う必要がある
◇ 慰謝料の金額や支払方法の交渉をする

自分で浮気相手に慰謝料の請求をする場合、上述の通り、
自分で連絡をして会って、金額や支払方法の話し合いをする必要があります。

浮気相手と交渉するという行為は『精神的な負担が大きい』です。

更に慰謝料を一括で受取った場合は示談書(誓約書)の作成や、
分割払いになった場合は、不払いに備えて公正証書作成の検討が必要です。

このような負担を軽減する方法として、弁護士への依頼があり、
費用はかかりますが、弁護士は代理人として浮気相手と交渉をしてくれます。

この費用については、ハードルが高いと感じる方が多いので、
表現は悪いですが『お金を取りやすい』配偶者へ慰謝料を請求する方が多いです。

補足として、当事務所では離婚協議書や離婚公正証書作成をしており、
浮気相手に慰謝料の請求をしたご依頼者様の多数が弁護士へ依頼しております。

このケースでは浮気相手から慰謝料の支払を受けているので、
夫婦間の離婚協議では、慰謝料の話し合いをすることはありません。