通知義務とはという疑問を解決

通知義務の文例と書き方

通知義務の書き方

【目次】

1.通知義務の文例と書き方
2.通知義務が大切な理由について

先ず『通知義務』が必要な理由をお伝えする前に、
離婚協議書や離婚公正証書を作る時に役立つ書き方を解説します。

離婚協議書と離婚公正証書全体の文例もあります。詳しくはこちらです。
(※ 実務で使っている15個の文例と書き方なので是非ご覧下さい。)

離婚協議書や離婚公正証書を作る予定がない方は、
次の『2.通知義務が大切な理由について』をご覧下さい。

甲は住所地を変更した時は、10日以内に乙に連絡し、
同時に新しい住所地の住民票写しの原本を書留で郵送する。

①通知義務について

離婚時の通知義務を軽視されている方が多いですが、
養育費などの不払いに備えて、元配偶者の情報を把握しておくことは大切です。

住所地、電話番号、勤務先、以上3点について決めることをお勧めします。
補足として、養育費の再協議を見据えて、再婚通知を入れるご依頼者様もいます。

当事務所では離婚協議書や離婚公正証書を作る場合、
養育費、慰謝料、財産分与の合意と同じ位、大切な条件だと考えています。

②通知をする人について

養育費などの支払者(債務者)が通知義務者になります。
なぜなら不払い時に入金の確認や催促をするために必要となるからです。

但し、話し合いの結果、お互いに通知義務を課しても問題はありません。

③通知義務の内容について

元配偶者の正確な情報を把握するためにも、抽象的な条件ではなく、
通知期限、証明書類、通知方法、以上3点は文例のように具体的に決めて下さい。
(注 お互いが納得している場合は、抽象的な条件でも問題ありません。)

通知義務だけでA4用紙1枚分位の文字数になるご依頼者様が多いです。

もちろん電話番号や勤務先についても、同じように具体的に決めて下さい。
(例 携帯電話番号を変更した時は、○○の写しを書留で郵送する。)

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2.通知義務が大切な理由について

通知義務が必要な理由

協議離婚は夫婦間の話し合いで解決を目指すもので、
主にお金(養育費や慰謝料)や財産の清算(財産分与)などの合意をします。

一般的に養育費の支払は分割払いになるケースが多く、
支払期間中に支払者(主に夫)の住所地などが変更された場合、
受取者(主に妻)に対して、変更した事実を伝えることを通知義務と言います。

養育費などの不払いが起きた時、直ぐに行動を起こすためにも、
最終支払日までは常に支払者の情報を把握しておくことは大切です。
(例 支払日にお金が入っていないから、直ぐに電話をして確認をする。)

仮に支払者の情報を把握していない場合、
身近な人(両親や友人など)に頼る必要があり、時間と手間がかかります。

又、元義理の両親へ連絡することに負担を感じる方も多いです。

【通知義務への考え】

◇ 別に通知しなくても問題はない
◇ 通知義務を破ってもペナルティーはない

通知義務の条件を離婚協議書や離婚公正証書に残したとしても、
支払者が破った場合、何か特別なペナルティーが生じる訳ではありません。

こういう訳で『通知義務は意味がない』という考えもありますが、
当事務所ではこの考えに理解は出来るものの、意味はあると考えています。

【不払いが起きた時の妻の気持ち】

A「問答無用で差押えの準備をする。」
B「何か事情があるかもしれないから少し待つ。」

離婚公正証書を作っていれば、養育費などの不払い時に、
給料などの差押えが出来ますが、自動的に手続きが始まる訳ではありません。

妻が自分で動いて、裁判所へ手続きを行う必要があります。

つまり離婚後の元夫の態度や振る舞いを思い出して、
妻の自由な意思によって、AやBの判断を下すことが出来ます。

通知義務の履行はこの判断の材料に成り得るので、意味があると言えます。
(例 通知義務を守っていたから、1か月は待ってみよう。)